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19回 宿題の考え方

 塾や学校において、全員が同じ宿題をやることは、その子の学習にどれだけの意味があるのでしょうか。多くの大人たちがやっているように、子どもたちの将来において、やらなければならないことをやる力、期日を守り要求された形式をきちんと満たして仕上げるという力は大切です。その反面で、その子の学力を伸ばすかということにだけ注目すると、全員に課される同じ宿題には疑問が残ります。なぜなら、その宿題は、その子に対しての宿題ではなく、その子の所属するクラスに対する宿題だからです。


 その子の所属するクラスが、多様であればあるほど、その宿題は多くの子にとって焦点がずれてしまい、学力を伸ばすための宿題ではなくなってしまいます。学力を伸ばすための学習とは、自分が知らないこと、分からないこと、出来ないことを、知り、分かり、出来るようにしていくことの積み重ねです。しかし、全員のレベルの真ん中に合わせて出された宿題では、ある子供にとっては、簡単すぎ、ある子どもにとっては、難しすぎてしまいます。


 簡単すぎる宿題は、頭を働かせずに、ただ手を動かすだけの作業になってしまいます。それとは反対に、難しすぎる宿題は、まったく分からないまま、ただ解けないという苦しい時間を過ごす試練になってしまいます。これでは、その宿題がその子の学力を伸ばすものであるとは、言えません。


 もちろん集団を対象にした塾や学校という仕組みの中では、このような宿題が出ることは仕方ないことです。1人の教員が、10人から40人の生徒たちを、同時に指導するというシステムは、全員が同じような課題を与えられて、同じようにこなすことを、同じように評価することで成り立っているからです。


 保護者の方に求められるのは、システムを認めたうえで、家でただ宿題をやりなさいというのではなく、それがどのような宿題で、自分のお子さんの学びにどのようにつながるのかを判断して、声掛けをすることです。状況を判断するためには、自分も学ぶしかありません。宿題に対しても、その子の学びにつながるように、冷静に状況を判断してから、声掛けをしてあげてほしいと思います。